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​水は生命、そして未来のエネルギー

宇宙技術から生まれる未来の海上都市の暮らし

  • 執筆者の写真: OCI事務局
    OCI事務局
  • 8月17日
  • 読了時間: 2分

◾️はじめに


私たちが目指す「海洋文明」の未来像は、広い海の上に浮かぶ都市、いわゆる「海上都市」が、自らの力で水・エネルギー・食料を生み出し、地球に負荷をかけずに暮らす姿にありますが、実は、その実現のヒントは、宇宙開発の中にあります。


宇宙船や国際宇宙ステーション(ISS)では、地球のように補給ができないため、限られた資源を何度も循環させる「完全循環型システム」が使われています。この技術を応用すれば、海上都市も外部からの補給なしに生活が可能になります。「資源の循環」という点では、海上都市の循環システムは、そのまま船舶上での自立型循環システムにも応用できます。




◾️宇宙船


水は一滴も無駄にせず、排水や湿気まで回収・浄化して徹底的に再利用する

空気は二酸化炭素を除去し、酸素を作り出す

食料は閉じた空間で植物を育ててまかなう

エネルギーは太陽光発電を中心に供給


このようにすべてを循環させ、「外から持ち込むものを最小限」にするのです。未来の海上都市も、同じ原理で動きます。




◾️海上都市での暮らしのイメージ


蛇口から出る水は、海水を淡水化+使用後に再生したもの。飲んでも安全。

空気はいつもきれい。植物工場や藻類プールがCO₂を吸収し酸素を生み出す。

野菜や果物は都市内で栽培。収穫したてが食卓に並ぶ。

電気は海からと空から。波力・潮流・太陽光が都市を動かす。

ゴミはほぼゼロ。生ごみはバイオ処理され、肥料やエネルギーとして再利用。


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海上都市は、気候変動や人口増加に伴う新たな居住地の候補です。しかし、外部から大量の資源を運び続ける仕組みでは持続しません。だからこそ、宇宙開発で培われた完全循環型の発想が欠かせないのです。


これは単なる未来の夢ではなく、災害時の緊急拠点や、離島・沿岸地域の自立にも直結する現実的な技術です。




◾️おわりに


宇宙を目指して作られた技術が、やがて私たちの足元、海の上の暮らしを支える。そんな未来が、もう目の前まで来ています。

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